考える教材と授業
初見の早慶入試過去問題演習で高得点をとれる実力をつけるからこそ、早慶に安定して合格することができます。
慶應義塾高校に受かる
入試問題分析&解く手順
慶應義塾高校入試問題(H24)の数学の問題分析を、実際に解いている生徒の様子と合わせてご覧ください。
一番教室ではこれまで、小学生・中1から早慶高受験に向けて指導をした生徒の全員が慶應義塾高校・慶應義塾志木高校に合格しています。
特殊なカリキュラムと授業により、早慶高校入試において確実に得点にできる準備を重ねています。
【「早慶入試レベルの問題でも自分の力で解ける知識と技術」を身につけた上で、たのしみながら模擬試験や過去問題演習に臨む作戦 】があります。模擬試験や過去問題演習で初めて目にした(気がする)問題に出会うたびにつまずき、それを何度も何度も解き直してパターンを覚えていく…という学び方では、非常に遠回りで、時間と労力がかかる上に「考える」ことをたのしむ余裕も生まれません。
入試演習において、同じ問題をくり返し解いてできるようにするものの、初見の問題となると太刀打ちできない、という状況になるのは、根本的な理解が足りていないことが原因です。深層部に問題を抱えている状態で、表面を整えても解決はしません。
入試過去問題を「入試の制限時間内で、精度を損なうことなく、いかに効率よく正解に至るか」をたのしみながら解くだけではなく、解き終えた直後に生徒自身が問題の解説に取り組むところが一番教室流です。中学部では講師が一方的に説明をする授業ではなく、生徒が主体となって様々な知識や技術について検証していく「ゼミ形式」の授業になります(動画「早慶高校入試の図形問題 ひらめきの瞬間のつくり方」)。
2022年に「中学2年生の秋に早慶高校受験の入試問題演習に取りかかれるカリキュラム」が完成し、早い時期に早慶に合格する見通しが立ち、入試直前期に余裕が出るようになりました。中3の秋以降は、希望者を対象に、さらなる発展内容を学びます。数学は、中1~中2の学習では扱っていなかった数学ⅠA(集合・二次関数・三角比)の先取りもします。早慶にぎりぎり合格するラインを狙うのではなく、早慶合格に余裕を持たせた上で、進学先で一歩先んじることができるルートを進みます(動画「早慶合格ルート 授業・復習・活用・模試」)。
当該ページでは、早慶入試過去問題演習の詳細とともに、動画「早慶合格ルート 授業・復習・活用・模試」でご覧いただいた「授業」「復習」「活用」について、中学部を中心に説明します。
小学部については「小4~5/中1(導入)」「小6/中1(1学期)」の連続するページでご確認ください。
切断された面を組み合わせて観察
実は授業後の片付けの時間
一番教室では、これまでのところ、早慶高校受験に向けて小学生・中1から指導をした塾生の全員が早慶に合格しています。慶應義塾志木高校・慶應義塾高校の合格率もこれまで100%となっています(「早慶合格実績・都立高校合格実績」でご確認ください)。一番教室では、転居が必要となるような系属校は受験していません。東京都市圏の早慶の合格実績です。
中学2年生の秋には早慶高校受験の入試過去問題に取りかかれるカリキュラムで学習します。中学3年生には早慶の高校入試問題の解き方を生徒自身が解説できるようになります。
この特殊なカリキュラムで授業を進めるにあたり、注意しなくてはならないのが「空回りの学習」です。ただひたすらに単元を進める速度を上げ、授業時間内に扱いきれない内容は宿題に回し、カリキュラムを進めていけば、表面上はハイレベルな授業に見えます。しかし、本質までの理解を徹底できなければ、結局生徒たちは入試問題や複合問題を前になすすべもなく座っているだけの苦痛を味わうばかりとなります。自らの力で解けるだけの実力が身についてこそ、学んだ価値があるというものです。
早い段階から「理解の基盤整備」にしっかりと授業時間を割くことで、生徒たちは理解をより深めやすくなります。結果的に授業を加速してもそれほど負荷を感じずに済みます。中学3年生の段階では「それまでに学んだことが組み合わされた問題=複合問題」を解くことをたのしめる時間的余裕も生まれます。中学2年生の秋に早慶の入試過去問題演習に取り組み始め、そこからは、「入試問題はそれまでに学んだことを徹底的に活用することで論理的に答えを導き出せる」ということの検証になります。「入試の制限時間内に、いかに精度を損なわずに、いかに効率よく正解に至るには、どうすべきか」をたのしみながら考えていくのが一番教室の入試演習です。
早慶入試演習 英語(6月)
※旧カリキュラムによる入試演習6月
中学3年生を迎えると早慶の入試問題を生徒自身が解説をするようになります。撮影されていた緊張もあり、かなり時間をかけて慎重に答えていますが、実際はもっと速い解説になります。
講師による解説をきくのではなく、生徒が自ら考えて解説をする。これが一番教室の中学部の授業です。
※一番教室では、早慶高校入試演習についての動画をいくつか公開していますが、問題の中身は見えないように加工してあり、1問1問の解法についても公開しないようにしています。塾生が初見の入試過去問題を自分の力で考えて解けるようになるためには、予備知識がないほうがいいからです。
早慶入試演習 数学(7月)
※旧カリキュラムによる入試演習7月
7月第1週に取り組んだ早稲田大学本庄高等学院の入試の過去問題演習です。7月の時点では、まだまだ訓練が必要になります。
早慶入試演習 数学(9月)
※旧カリキュラムによる入試演習9月
ページ冒頭の入試問題分析動画のもとになった9月第1週に取り組んだ慶應義塾高等学校の入試の過去問題演習です。精度も速度も上げたいところですが…。「取りこぼした」という当人のコメントからすると、まだ得点は伸びます。入試まで残り5か月、ここから調整をかけます。
早慶入試演習 英語(9月)
※旧カリキュラムによる入試演習9月
9月第1週に取り組んだ慶應義塾志木高等学校の入試過去問題演習です。比較的解き易い年度だ、などと油断をすれば、痛い目を見ます。文法問題は失点ゼロ。英文の構造も自分で説明できます。が、さすがは慶應志木。満点はとらせてくれません。「慶應義塾志木高等学校の入試問題は常によく練られているのでどんなときも侮れませんね。」まだまだ修行中です。
早慶入試演習 数学(2月)
※旧カリキュラムによる入試演習2月(入試直前期)
2月1日に取り組んだ早稲田大学本庄高等学院の入試の過去問題演習です。どんなに調子が良くても油断大敵です。
上記掲載の動画は、旧カリキュラム(中学3年生の1学期から入試演習を開始)にもとづいた入試演習です。授業ではそれぞれの入試演習の直後は、動画「早慶高校入試の図形問題 ひらめきの瞬間のつくり方」にあるように、生徒による入試問題解説となります。中学3年生の秋には、早慶高校入試の過去問題演習においてかなりの高得点が取れる学力がついています。
現在では、入試に対応できる学力が比較的早期に養われることにより、中学3年生には時間的なゆとりもできます。早慶にぎりぎり合格するラインを狙うのではなく、早慶合格に余裕を持たせた上で、進学先で一歩先んじることができるルートを進みます。
一番教室は、「教材や授業の質」はもちろん、生徒たちの「学習に臨む姿勢」が大きく違います。生徒と講師が連携し、学習の効果が最大になる学習サイクルを築き上げます。これにより、運に頼ることなく、実力による勝負で早慶に合格します。高校受験における早慶合格のみならず、合格のその先を見据えて指導をします。
柔軟なカリキュラムと
練り上げた教材
卒塾までの教材とノート
一番教室はカリキュラムそのものが特殊です。小学部あるいは中学1年生から着実に理解を積み上げて中学2年生の秋には早慶高校入試問題演習に取りかかります。得点として成果が見え、早慶合格に向けた準備が整いつつあることを生徒自身が実感できます。
進度が早いだけで、中身が伴っていなければ、入試過去問題を有効に活用できません。表層的な理解では、早慶の入試において高得点を取れません。一番教室の特殊なカリキュラムを成立させる鍵は、小学部から中学2年生の夏までの学習の比重を大きくして理解の基盤づくりに徹底的に時間を割くところにあります。
小学4年生から学習を開始した場合は小学6年生7月まで[中学部は入塾から半年の期間]を「基礎力養成期間」と位置づけ、特殊なカリキュラムを進めるにあたって必要となる「理解の基盤整備」を行います。その上で本格的に難度と速度を上げて学習を進めていきます。ここに潔く時間を割けるかどうかで、その先の学力に大きな差がつきます。中学2年生の秋に早慶入試過去問題演習に取り組み始める段階で、すでにそこそこの得点がとれているのは、この土台があるからこそです。早慶入試演習の開始時期を早めても実際に得点にできる学力がついていなければ価値がありません。
「基盤整備」とはいっても、様々な要素が複雑に絡んだ、通常の学習単元名には分類しにくい内容を扱っているため、常に考えることが求められます。関連する知識であれば、中学指導要領で中学2~3年生の範囲に分類されるものの導入部も含めて扱います。そのため、一般に使われる単元名のみで学習の進度や難度を説明することが難しいのが実情です。数学では中学1年生の授業開始から2カ月のうちに、中学3年生までの計算単元を学習し終えます。
中学受験を経験しているからといって「理解の基盤整備」を端折ることはできません。むしろ、中学受験の猛スピードで進む授業に振り回されて、本来必要であるはずの根本的な理解が疎かになったまま、作業手順だけを丸覚えしてきた場合には、論理的に考え進める習慣が身につかないまま受験を終えてしまいます。そのため「理解の基盤整備」に余計に時間がかかってしまいます。
カリキュラムの進度が速いだけで、実際に使いこなせるようになっていないという問題は、一番教室の小学部ではまず起こりえません。どの生徒についても学習を済ませた単元を自在に使いこなせるように指導をしています。
授業時間を最低でも3時間~3時間半は確保することで、授業において「演習→徹底解説→検証・分析」に十分な時間をかけることができます。理解の基盤整備に時間を割くことで、生徒ひとりひとりが複合問題[入試問題]に至るまでのすべての問題を自分の力で解けるように鍛えます。
ただし、教室に座っていれば成績が伸びると思い込み、「自律的に取り組む学び」とならない期間が長期に及ぶ場合には、もともとの能力がよほど高くない限り、やがては授業内容がわからなくなります。さすがに、努力をせずに高い学力が身につく魔法はありません。
歴代のどの生徒についても、ほかの塾や家庭教師などを併用することなく、一番教室の学習だけで、早慶高校受験に合格するだけの十分な学力が身についています。クラス全体が着実に理解を定着させて使いこなせるようになるという点が一番教室の指導の大きな強みです。
一番教室は他の進学塾とは異なり、「浅い学習内容で広い範囲をひと通り学習し、徐々に難度を上げながら何周もめぐらせていく『スパイラル方式』」は採用していません。ひとつひとつの知識を深く掘り下げて学習し、着実に定着をさせながら範囲を広げ、理解のレベルを順調に上げていくという学習法をとっています。「理解」を重視する教え方です。
各部品の製造から始めて精密機械を組み立てるようなイメージです。ひとつひとつの部品となる知識や技術がしっかりと機能するモジュールをコツコツとつくり上げ、いくつものモジュールを組み合わせていくことで完成に至ります。
精密機械のメンテナンスや機能向上と同じように、それぞれのモジュールのしくみと機能を熟知していれば、不具合が生じれば分解をして調整したり、新技術を取り入れた部品に入れかえたりすることが自在にできます。
最新の技術を組み込むことでモジュール単位での進歩も可能になるばかりか、その精密機械をほかの精密機械とつなぐことでさらなる可能性を摸索できます。当然ながら、精密機械を組むのとは違い、学問には完成形がないため、いつまでも形をかえながら広がりを見せる奥深さがあります。そこが非常に面白いところです。
この学習法の難点は、それぞれのモジュールをしっかりとつくり上げるまでに時間と労力を要する点です。これが、一番教室のカリキュラムが、初めの頃にはほとんど進まないかのように表面上は見えてしまう理由です。しかし、モジュールが組み合わされる段階を迎えると、ダイナミックな変化が可能な、柔軟なシステムが構築され、「学び」の可能性はどんどん広がります。
具体的なイメージを掴むには「小学6年生 継続クラス」の「算数の学習内容」をご覧ください。
カリキュラムだけではありません。授業の中身が違います。教材は講師が作成した独自開発のプリントが中心です。講師は、すべての教材に関して「その時点でその問題を出題する目的」を細かくご説明できます。授業の展開を計算し、1問1問を徹底的に考え抜いて作成したこだわりの教材を用いて、専門性の高い複雑な内容をわかりやすく教えていきます。
塾生からは「授業がとてもわかりやすい」「授業内容がオモシロい」「教材がよくまとまっていて便利」という評価を得ていますが、同時に、他塾と比較して宿題量が多く、しかもその取り組み方にもうるさいという愚痴も聞かされます。学び方を間違えるとやがては学力が伸び悩むため、取り組み方にはこだわります。
副教材として、演習量を稼ぐ目的で、他塾でも使用するような市販教材もご購入頂きますが、授業の中心は講師が作成するプリントやテストになります。英語の場合は、単語帳や熟語帳についても、市販の教材ではなく、様々に工夫を凝らした独自のプリント教材を使っています。使用教材は個別説明会の際に実際にご覧いただけます。
一番教室は「理解の定着の高さ」を全国模試「駿台中学生テスト・駿台高校受験公開テスト」の数値で実際に確認できるという点も特殊です。国公私立難関高校を対象とした全国規模の模擬試験としては最大規模を誇る模試である「駿台中学生テスト」は、良質な問題や詳細な成績資料、正確な難関高校の判定が高い評価を受けています。入塾の最初の時点での学力レベルに関係なく、塾生の全員が高い数値を記録していることは「全国模試実績(駿台中学生テスト・駿台高校受験公開テスト)」でもご確認いただけます。
個人成績表をご覧になる際には、一部の優秀生の突出した成績に焦点を当てているのではなく、歴代の塾生の全員、クラスを構成する全員が、非常に高い成績を出していることを数字が裏付けている点にも注目してください。復習のし方を間違えさえしなければ、中学受験の経験の有無や入塾時点の学力に関係なく、誰もが良好な結果を出しています。
※2024年度より小学部のカリキュラムを変更し、小学4~5年生で中学受験算数を本格的に学んだ上で、数学・英語を先取りで学び進め、中学受験をした生徒に大きく引き離されることはなくなっています。慶應義塾湘南藤沢中等部の入試問題に取り組んでいる様子もご覧ください。小学部も、入試問題を解けるように授業を進めています。
「もっとも効果的な学習法」を選択してきちんと学ぶことにより、着実に学力を伸ばせることを示す材料として、小学部(小学4年生・小学5年生・小学6年生)から学習を継続している生徒たちが、中学1年生を迎えて受験した模擬試験において卓越した成績を記録しているデータを公開しています。
「小6/中1(1学期)」のページ「小学部から英語の学習を始めて『駿台中学生テスト(中1)11月』」
「公開講座・説明会」のページ「小学4年生から/小学6年生から通塾して『難関チャレンジ公開模試』実績」
一般には、中学3年生の後半に早慶の入試問題に取り組み始めてようやく、様々なパターンに向き合わされ、そこからひとつひとつつまずきながら、何度も何度も解き直してからだで覚えていく…という遠回りで時間と労力がかかる学び方をとるケースが多く見られますが、一番教室は【「早慶入試レベルの問題でも自分の力で解ける知識と技術」を身につけた上で、たのしみながら模擬試験や過去問題演習に臨む作戦 】をとります。
「初見の入試問題であっても生徒自らが解説できる」というレベルに至るべく、高度な学習内容を最も効率よく理解し、吸収できるような授業を展開します。これには既成の概念にとらわれることなく、独自にカリキュラムを組み立てて教材を開発・作成していくことが必要になります。
一番教室の学習カリキュラムおよび教材類の作成は、まずは入試問題を解くにあたって必要になる知識や技術を徹底的に分析し、そこから逆算をして、「いつ、何を、どの時期までに、どのようなレベルでできるようにすべきか」を考えるところが出発点になっています。その上で、ひとつひとつの授業の展開まで細かく組み立てています。必要になるすべての知識と技術について体系的に整理をし直し、習得段階ごとに細分化して、生徒たちが自在に使えるように教えていきます。
「入試問題のその1問を解くための専用の技術」を学ぶといった非効率的な学び方はしません。英語・数学という科目を入試問題だけではなく、その先につながる学術研究に応用できるように、体系立てて理解をするしくみをつくっています。これにより、中学2年生の2学期には早慶高校入試問題の過去問題演習に「たのしみながら」取り組めるようになっています。当然ながら最初から突出した高得点を出せるわけではありません。動画「中2早慶入試演習 慶應義塾H24 英語」でご覧いただいたように、中学2年生の秋の時点では、まだまだ準備が足りていないため、時間内で5~6割、時間を延長しても8割~8割5分の得点です。処理速度も精度も足りてはいませんが、文法問題はすでに得点源にでき、英文の構造も見えています。早慶合格に向けた準備が整いつつあることが実感できる得点はとれるようになっています。
一番教室では、基礎的な内容をさらりと学ぶだけでは「先取りのカリキュラムを進める」とは言いません。中身を伴わない空回りの勉強に時間を費やすことはしません。カリキュラムに単元名だけを羅列しても、授業を受けた生徒たちが実際に使いこなせていなければ、そのカリキュラムは形骸化し、本当の意味で「学んだ」ことにはなりません。
それぞれの単元を学習した時点で、それについては入試問題のレベルまで解けるようになっていることが大切です。だからこそ、「理解の基盤整備」に潔く時間を割くカリキュラムを組んでいます。
生徒たちが早慶高校入試の過去問題演習に入る頃に、そこまでに「本当に学べていたのか」がわかります。一番教室では初めての過去問題演習が3割~4割になることはまずありえません。当然ながら、前もって同じ問題を授業で解いたことがあるわけではありません。すべて初見の問題です。
しっかりと理解を重ねることで、初めて目にする早慶高校入試の過去問題であっても、解き方が見えるようになっているため、心が折れるような得点を取らずに済みます。本格的な単元学習が始まる中学1年生の後半には、各単元を学習するごとに入試問題の一部に対応できる学力が目に見えて身につくようになっています。
半球に慎重に水を注ぎ入れる
球のつなぎ目からあふれ出す水
大半の進学塾とは異なり、1科目につき少なくとも3時間~3時間半の授業を行う一番教室だからこそ実現できる授業があります。
模擬試験や入学試験の得点力を伸ばすための問題演習をひたすら進めていくばかりの授業ではありません。
数学の授業では、興味や理解を深めるために、生徒自身が実際に図形を組み立てて考える機会も設けています。立体と平面の世界を行き来しながら、ああでもない、こうでもない、と頭をひねる時間をたのしむ生徒たちにとっては、十分な授業時間が必要になります。授業の時間だけでは満足できずに、個人で材料を追加購入して自宅でさらに複雑な立体を組み立ててたのしんでいる生徒もいます。
「ホーム・実績」の動画「図面を引いてつくって考察!正四面体の外接球」や「紹介動画・特色」の動画「つくって楽しむ立体図形」、「数学 図形の授業」の動画「中2 三平方の定理」は、知識の習得ばかりに偏らない、一番教室の授業の特徴がよくわかる動画です。小学部の動画「相似の知識ゼロから始めて慶應志木の入試に挑む」も同様です。
スクリーン上で「立体の切断」もその観察もできる時代ではありますが、視覚と触覚とを徹底的に活用してじっくり観察をする実体験にはかないません。自らの手でいちから図面を起こして模型を作成することが、生徒にとっては非常に貴重な経験となります。
学習する内容の専門性が増し、内容が高度になればなるほど、生徒たちには問題に向き合ってじっくりと考えられるだけの時間が必要になります。授業時間を最低でも3時間確保できれば、1問1問の演習時間を十分に取ることができるばかりか、生徒たちが納得するまで演習を重ねることも可能になります。
内容が高度になるにつれて「授業の中で完全に理解をすること」の重要性も増していきます。理解が不十分な状態で授業を終えてしまうと、その宿題に非常に手間取る状況を生み出し、定着についても大きな期待が持てなくなります。難度の高い問題を扱った宿題を自力で解き進めていくためには、学習した内容を十分に理解していることが非常に重要です。一番教室では、疑問点をそのまま家に持ち帰ることを生徒たちに禁じています。そもそも「きちんと理解をして納得したい」という生徒たちがこの一番教室に通っていますので、理解と定着の好循環は上手く維持されています。
〈 合格校 〉
慶應志木・慶應義塾・
早稲田実業・早大本庄(1次)
理解の定着を重要視する一番教室では、英数いずれの科目においても、単元の総まとめとなる確認テストを頻繁に実施します。「速度と精度を競うテスト」であれば別ですが、「考えることを重視するテスト」となれば、試験時間が1時間を超えることが普通です。さらにその解説となると、それをはるかに上回る時間を割くことになります。
時間がかかるのは、生徒それぞれの着眼点や解法についてクラス全体で細かく検証しながら、それぞれの問題にまつわる知識も含めて徹底的に解説を行っているためです。
間違えた問題については、誤った解答に至るまでの経緯と原因を分析し、誤りが生じる要因やその対処法についてもクラス全体で理解を共有します。そして、この解説を含めた授業内容を生徒たちが丁寧に復習し、定着をさせて翌週の授業に臨むことで、授業で扱える内容はさらに高度なものになります。
このような理解と定着の好循環を支えているのが1科目最低3時間の平常授業です。授業時間は中学2年生からは3時間半となり、必要に応じてさらに前後に延長されます。中学部から通塾する「トップ・ギア・コース」を選択した場合は「カリキュラムが揃うまでの期間」は3時間半×週4回の授業となります。定着の状況によってはやむをえず祝日に開始時間を早めることもありえます。
授業の中での生徒たちの反応や興味によっては、教えていく速度や流れを変えていくこともあります。実際、小学生クラスでは、生徒たちの素朴な疑問や興味から中学部の単元を先取りして扱うこともしばしばあります。公開しているカリキュラムはあくまでもたたき台であり、クラスを構成する塾生の反応次第で臨機応変に追加や入れかえが行われます。
生徒たちの反応をふまえて毎年少しずつカリキュラムに調整をかけています。講師は、授業内の生徒たちの反応はもちろんのこと、宿題に取り組んでいる様子、確認テストでの失点の様子を個々に観察し、うまく整理がついていない知識があると思われる場合には、そこまでの知識を確認できるよう、その都度教材に手を加えたり、新たな教材を作り足したりもしていきます。
生徒が間違えるポイントは、毎年必ずしも同じところになるわけではありません。最も効率良く学習を進めていくためには、その時々の状況に柔軟に対応できるしくみをつくることが重要になります。独自に教材を開発している一番教室は、生徒たちの定着の状況に応じてその都度臨機応変に対応していくことができます。
英語も数学も、それぞれの責任者がひとりで全学年の全生徒を継続して指導していくため、生徒ひとりひとりの学習状況を把握しやすく、細部に渡る無駄のない指導も可能になっています。(※一番教室は、基礎レベルにつまずく生徒のための補習塾ではありません。授業では、早慶高校受験の出題範囲に限らず、その先に続く学術研究も踏まえた専門性の高い学習を本格的に進めていきます。そこで、学習を効率よく進められることが特に重要となることから、臨機応変に対応できる環境を重視しています。)
各科目を指導する担当に入れかわりが一切ないことが、自習の際の質問対応においても大きな効果を発揮します。大手の進学塾では、授業の担当と、自習室管理や質問対応の担当とが必ずしも一致するわけではありません。講師が変われば、説明のし方も変わります。ましてや、授業内の反応をふまえた効果的な対応などは不可能です。
一番教室では専門の担当講師がひとりで責任を持って指導を行うため、自習室での学習や質問対応においても、綿密に組まれたカリキュラムとその先の授業展開をふまえた、的確な指示や助言が可能になります。もっとも効率良く、高度な学習を進めていける環境を塾生全員に提供することができます。塾生は、土曜日・日曜日・祝祭日も含めてほぼ毎日開放している自習室を上手に活用し、円滑な学習サイクルを維持しています。
発見をたのしめる授業展開
早慶入試問題を題材にゼミ形式で授業
一番教室では、新たな知識を増やしていく際に、講師側が一方的に講義をするような授業はしません。生徒自身が、すでに身につけた知識を駆使して、新たな単元の理解へとつなげ、自然に答えを導き出せるように授業を組み立てています。生徒自身の発見により、さらに深い学習へと進んでいくような流れができています。
初めて扱う単元の中で、すでに身につけた知識や技術との関連性を見出すときの生徒たちは実に楽しそうです。「1つの考え方がいろいろな問題に活かされることがわかるとわくわくしてくる」という生徒たちの期待に応える授業展開です。
早慶入試問題を解説する「講師」
解き終えるとすぐに解説を始める
一番教室の生徒たちは、大学受験者が頭を悩ませるような難度の高い問題であっても「解き方があるはずだ」と粘り強く取り組み、答えを導き出します。解ききったときの爽快感や高揚感は、生徒たちがつぎの挑戦に向かう大きなエネルギーとなります。
この好循環をつくり出すためには、増えていく知識や技術のひとつひとつについて、生徒自身がその本質をしっかりと理解していかなければなりません。「どのような理由により、どのような場面において使うことができる知識・技術であるのか。」これを十分に理解できていなければ、的確に使いこなすことができないばかりか、その先の発展内容の学習に活用していくことも難しくなります。生徒自身が解答に至る過程を説明することは、小学部や中学1年生の問題演習でも求められます(動画「慶應100%合格の授業」)。
動画「早慶高校入試の図形問題 ひらめきの瞬間のつくり方」でご覧いただきましたように、中学3年生を迎えると、生徒自らが入試問題を解説する授業になります。講師が必要に応じて補足説明を加えることはあるものの、解説の中心はあくまで生徒です。
動画「中3『ゼミ形式』の授業 生徒による入試問題解説」でも、慶應義塾志木高校、慶應義塾高校、早稲田大学高等学院について「生徒が解説した入試問題」や、生徒が主体となって早慶高の入試問題の解法を吟味していく様子をご覧いただけます。
一番教室では、早慶高校入試演習についての動画をいくつか公開していますが、問題の中身は見えないように加工してあり、1問1問の解法についても公開していません。塾生が初見の入試過去問題を自分の力で考えて解けるようになるためには、予備知識がないほうがいいからです。また、一番教室の解法を公開しないことは、生徒・ご家庭からの要望でもあります。
入試演習を含めた総合問題演習に取り組むようになるまでに生徒たちが学ぶべきことがたくさんあります。単元の学習だけでも、新しい単元がこれまでに学習してきた単元とどのようなつながりをもつのか、新しい知識はどのように活用できるのか、一見して似ているように思える道具[技術]の違いはどこにあるのか、その道具[技術]はどういう条件で使い分けるのか、どうしてその解法を選択するのか、その解法はどのような点が優れているのか、といったことを考えなくてはなりません。
これとは別に、試験において安定して高得点を取れるようにするための手法も学ばなくてはなりません。入試問題のような複合問題の組み合わせに取り組む際には、受動的に取り組んでいるようでは得点が安定しません。最適と考えられる作戦を立て、速度と精度を落とさないように問題に取り組みつつ、適宜その状況を冷静に分析して、必要な時には柔軟に作戦を変更しながら臨機応変に対応していくことが必要になります。
そこで、小学生の段階から、単元の学習にとどまることなく、様々な場面で戦略と戦術について考えるような授業を行っています。
理解した内容を細大漏らさず書き留めようと、ノートをとる生徒たちの表情は真剣そのものです。彼らは自分にとって最高のノートをつくるべく、真剣に授業に臨みます。板書された内容に留まらず、それぞれの生徒が、解説を聴きながら重要だと思う事柄、演習をしながら気をつけようと思う注意点、ほかの生徒の発言から引き出された面白い着眼点などを次々とメモしていきます。書き留めた内容をもう一度整理した上で復習[宿題]に取り組み、使いこなせるようになるまで演習を重ねます。
小学6年生にもなると、授業中にとどまらず、自習に来た際にもメモ帳を手元に置いています。宿題に取り組む中で、あるいは中学部の授業を傍らで聞く中で、気づいたことがあればメモを取る習慣がついてきます。
理解した内容を定着させて翌週の授業に臨むと、その理解がつぎの段階へと結びついていることが授業のいたるところで実感できます。新たに学習する単元や初見の問題であっても、これまでに身につけた知識や技術との関連性に自ずと気がつき、自然と手が動いていきます。初めて目にする問題に挑み、自分の中にある知識と技術を組み合わせて考え抜くことで答えに至る道筋が見えてくる。そういうサイクルを愉しむ生徒たちは、負荷のかかる勉強も前向きに捉えられるだけの情熱と粘り強さを発揮します。これが飛躍的な学力向上の鍵となります。
学習は知識や技術を学ぶだけで終わることはありません。知識と技術を自在に使いこなせるようになり、様々な場面で上手に活用していけるようになってこそ、学んだ価値があります。
理解をした内容を実際に使いこなせるようにしていく学び方、すでに習得した知識や技術を駆使して自分が対峙する問題を解決していく試行錯誤のし方、暗中模索して解決に至るまで粘り強く取り組む姿勢。これらを身につけることは、受験に限らず、その先の人生においても非常に有用です。単に受験を突破することを目標にするのではなく、生涯に渡って自分で学び続けられるように成長することが最も大切です。
成長を支えている「考える姿勢」
英語・数学ともに、「粘って考える」ということを大切にしています。必ずしも正しい答えが出なくとも、「考える」という姿勢と「答えに辿り着こうとする思考過程」を評価していきます。動画「慶應・早稲田に受かる理由」の「考える(3:16)」でもご覧いただけますように、塾生は皆ひたすら考え、考えることそのものを愉しみます。授業の演習や宿題に「考える問題」を取り入れ、きちんと時間をかけて考え抜いてもらいます。
「1つの解法を知っているだけでどれほどラクに答えに辿りつけるのか」を実感してもらうために、生徒たちには敢えて遠回りをしてもらうこともしばしばです。考えることが好きな生徒たちは、この遠回りもまた楽しみます。間違えることも愉しみながら、試行錯誤をひたすらくり返す。時間の経過も忘れて没頭する。考えることそのものを楽しめる贅沢な時間の使い方、これができるのは受験までの3年間を有効に活用できるカリキュラムが組まれているからです。
たとえ量をこなすための比較的容易な演習であったとしても、ひとつひとつの問題について「どうしてそうなるのか」「なぜその答えが導き出せるのか」を意識的に考えるように求めます。小学部でも同様です(「小4・小5 考えて学ぶ特殊算」)。「考えること」を愉しむ生徒たちには最適の授業です。
授業内の演習ひとつをとっても、生徒たちは神経を研ぎ澄まし、1問1問を考え抜いて解くことが重要になります。「その問題ではどの解法を使うべきか」「その道具[技術]を使うにあたっての留意点は何か」「その出題において受験生がひっかかるポイントはどこか」など、細部にまで気を配りつつ、ひたすら考えながら問題に取り組まない限り、正解には辿りつけません。こういった演習を生徒たちは楽しそうに競い合いながら進めています。
早慶高の入試問題を愉しむ
中学部の授業は最終的に、入試の過去問題などの複合問題の解法を、生徒が主体となって討論していく「ゼミ形式の授業」になります。予習課題はありません。問題を解いたその場で解説に進みます。
入試の過去問題を含めた複合問題を題材に、着眼点や解法について各自が考えをまとめ、生徒が入れかわりながら解説を進めて、最適の解法をクラス全体で徹底的に検証します。
一番教室の授業には、正解・不正解にかかわらず、互いの斬新な着想や自由な表現を面白がる雰囲気があります。自由闊達な意見交換により、知識の集積ができるのは、「専門性の高い知識をしっかりと身につけている集団」であり、また、「真剣に学ぼうとする姿勢のある集団」であるためです。クラス全体に専門性の高い知識がきちんと身についていなければ、密度の濃い議論はできず、互いに得るものはほとんどなくなります。真剣に学ぼうとする姿勢がなければ、周囲から忌憚のない意見を求めることもできず、知識の集積には至りません。「ゼミ形式の授業」は少人数で徹底した指導ができる一番教室だからこそ実現できる授業です。
学習の最初の段階から、英語や数学の問題について「考える」という場合には、ただぼんやりと「ひらめきの瞬間」を待つのではなく、与えられた条件から、それに対して使える技術が何であるのかを論理的に考えられるように指導をしています。もちろん、生徒たちが日常向き合う様々な問題、つまり、「正しい答えがただひとつであるとは限らない問題」について「考える」という場合には、これとは別の取り組み方が存在することも伝えていきます。
授業内テストや大きな模擬試験の後には、試験時間中の動きや得点・失点の理由を細かく分析し、そこからどのように調整をかけていくのかについて各自の作戦を練ります。その際には「改善すべき問題はどこにあるのか」「何が原因でその問題が生じているのか」「その問題はどうすることで未然に防げるのか、あるいは発生時点でどのように対応しうるのか」そして「正解があるわけではない問題に対してどのように対応策を考えるべきか」という様々な問題と向き合います。
生徒たちは講師の助言も参考にしつつ、自分なりの作戦を立てて実行に移します。その後、自らが立てた作戦が上手くいっているのかどうかを確認し、必要であれば軌道修正をかけていきます。このすべてが将来社会に出てからも役に立つ勉強となります。
〈 合格校 〉
慶應志木・慶應義塾・
早稲田実業・早大本庄
考えることが習慣となり、それが学習の効果を上げる工夫へとつながることもたくさんあります。宿題に取り組む際に、自分なりの印や記号を使って要点をわかりやすくし、間違いを減らす工夫をする生徒もいます。解法の手順を生徒自身が体系化してまとめあげ、「こういうまとめ方はどうでしょう?」と助言をもらいに来る生徒もいます。通塾時に気軽に暗記に取り組めるように、講師と交渉をしてポケットサイズの持ち歩き可能な教材をつくる生徒もいます。教材の整理を工夫して、必要な情報を検索する時間を短縮したり、作業効率を上げたりする生徒もいます。このような創意工夫は周囲の生徒にとっても、大変よい刺激になります。
学年をこえて影響を与えることもしばしばです。憧れの先輩の学習法や整理法をまねている生徒もいます。ほかの生徒のよいところを取り入れながら、それぞれの生徒が自分に合った学習法をつくりあげていきます。
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卒塾生の財産
財産として残す教材
努力の証となる記念品
受験を終えた生徒たちには、財産として残す教材や努力の証となる記念品がたくさんあります。
勉強部屋の床の上にきれいに4列に並べて広げられた教材群
中学1年生の終わりから集めだしたシャープペンシルの替え芯のケース
この写真を提供してくれた彼が後輩たちに残したメッセージは、彼の取り組みの姿勢をよく表していると思います。
「努力は絶対に裏切らない。もし、裏切る努力があるとすれば、それはまだ努力とはよべない。(王貞治)」
宿題と授業が生み出す相乗効果
真剣な眼差し
生徒たちが自ら考え、すでに身につけた知識を駆使して新たな知識の理解につなげていくことができるよう、カリキュラムや授業は綿密に計算をして組まれています。この計算されたカリキュラムと授業は、「学習の各段階において必要になる知識・技術をしっかりと定着させること」により、初めてその効果を発揮します。そして、その効果を最大限に引き出すためには、知識や技術をきちんと定着させられる、徹底した指導が必要になります。
授業では、新しい単元の学習と並行して、既習単元の復習を重ねていきます。復習は、確認テストとその解説が中心です。確認テストの解説にはしっかり時間をかけ、得点にしていく方法を教えていきます。
「わかった気分になること」と「本当にできるようになること」はまったく別の問題です。「教室に座って授業の説明に耳を傾けてノートを取る」そのような受け身の学習姿勢では、一番教室の授業にはついていけません。この確認テストの解説も、最終的には生徒が主体となって進めていくようになります。
一番教室は、「ひとつひとつの問題を解くにあたって、着眼点・使う道具[知識]・留意点がわかること」はもちろん、「論理的に考え、解法を正しく使いこなして、確実に得点にできること」が大切だと考えます。
理解していることを確実に得点にしていくためには、使いこなせるようになるための地道な鍛錬が必要です。生徒たちは華やかなテクニックに心を奪われがちですが、実際には、それを使いこなす訓練を欠いてしまえば、砂上の楼閣となります。そこで、日々の鍛錬にいかに忍耐強く取り組めるかというところが非常に重要になります。
生徒たちが着眼点・使う道具[知識]・留意点をおさえて、速度と精度を上げて得点にしていく訓練を積むことができれば、自然、模擬試験や入試においても結果を出すようになります。どの学年もクラスの全員が全国模試(駿台中学生テスト・駿台高校受験公開テスト)において成績上位者となっていることがひとつの証明でもあります。
宿題に周囲のサポートは一切必要ありません。授業の解説を反芻して、自在に使いこなせる技術になるように復習をすることが宿題の目的です。真新しい知識や未修の技術を要する内容は含まれないため、「保護者や家庭教師、あるいは補習塾の助けを借りないと行き詰るような宿題」あるいは「いつまでも答えが出せない宿題」にはなりません。
複雑な内容はすべて授業の中で取り扱い、そこで習得した技術や知識を「的確に」「迅速に」「正確に」取り出して使えるように調整をかけるのが宿題です。もちろん、宿題には、調整をかける目的で行う問題演習ばかりではなく、「納得がいくまで好きなだけ考えてくる」という宿題もあります。そういった宿題に取り組んでいる生徒の様子を、動画「合格発表当日2020」でもご覧いただけます。図形の知識が一切ない中学1年生が図形の問題に取り組む動画です。
「授業内の演習にしてしまうと、それぞれの生徒が納得のいくタイミングで解説に入ることが難しい」という問題が「自分で考えてくる宿題」となります。食事中も入浴中も気にかかって考えをめぐらせる。これも学ぶ愉しみのひとつです。
中学3年生 自習風景
生徒たちは、課された宿題のみならず、余裕ができれば、定着に不安がある既習単元の復習や語彙の暗記などにも取り組みます。動画「効果を最大にする学習法」で、生徒たちが宿題に取り組む様子をご覧いただけます。
宿題の取り組みが適切であるかどうかをはかるために、提出された宿題を見るだけではなく、授業内の確認テストにおいて実際に得点がとれることを確認します。
確認テストは、単に宿題の内容を暗記するだけでは解けないような出題となっているため、宿題の取り組みが十分であるかどうかはすぐにわかります。「どのような理由により、どのような場面において使うことができる知識・技術であるのか」「どのような条件でその解法を選択するのか」をしっかりと理解した上で演習を重ねていなければ、確認テストのレベルに対応できません。演習量だけではなく、常にそこには「論理的に考える」ことが求められます。
宿題の取り組み方ひとつで、学力に大きな差が開きます。一番教室は、宿題の取り組み方についてのこだわりがあります。卒塾生の残した宿題プリントを手本として、現塾生は宿題の取り組み方を少しずつ改善し、復習に熱心に取り組みます。
「よくあるご質問」でも取り上げましたように、これまでの退塾理由の多くが復習[宿題]にまつわる問題でした。特に小学部では「授業は楽しいから続けたいけれども宿題が大変だから続けられない、と本人が言っているので、宿題を全部はやらなくても大目に見てやってもらえないか。」というご相談を保護者の方からいただきます(小学4年生から学習を始めるクラスの宿題は、中学受験で大手進学塾の中位クラスの生徒であれば、最初は各1時間以内、最終的には3~4時間程度の内容です)。これは、「宿題による理解の定着があってこそ、授業を愉しめる学力を維持できる」ということをご理解いただくしかありません。現在はカリキュラムを見直し、2024年度より小学部では中学受験算数を本格的に学びます。これにより、宿題の負荷も当然のこととしてお考えいただけるはずです。
専門性の高い内容を扱うには、それに応じた学力を維持するための努力は欠かせません。定着のための労力を惜しんで全国模試(駿台中学生テスト・駿台高校受験公開テスト)において上位の成績を維持することはさすがに不可能です。
中学部の高学年では「このくらいできるようになっていれば入試はなんとかなりそうだから、面倒な宿題に時間をかけたくない」という退塾理由もあります。先に向けての憂いが特にない状況であれば、宿題の内容を交渉することもありえますが、そこまでに手を抜いてしまったことで理解の穴ができているものの「模試では成績がいいから」「ぎりぎりでも受かる可能性があるから」と油断をしての交渉となればさすがにのれません。そもそも、高校受験において早慶にぎりぎり合格することを目標とする塾ではありません。
低学年については、ゲームや動画などは精神年齢が上がりきらずに時間管理がうまくできないタイプには勧められません。当然ながら、上手に時間を管理して、やるべきことをやった上で自分のための時間を捻出するのであれば、学習の継続について問題が起きることは一切ありません。
個別説明会の際には、生徒たちが取り組んだ宿題を実際にご覧いただき、「一番教室の宿題の取り組み方」についても細かい説明を差し上げます。
運に身を委ねるような受験はしません。実力により早慶高校入試に合格します。一番教室の卒塾生は、中学受験を選択しなかった生徒がほとんどです。中学受験で早慶を目指したことのある生徒は1名です。目指すべきは、合格の先に控えるさらに高度な学問や他分野において活用できるレベルでの英語・数学の理解です。高校受験における早慶合格を安定して実現させるのは「成功のパターンを必要な場面で確実に再現できる力」であり、目標を合格のその先に据えて学ぶ姿勢です。
「早慶高校受験合格」という目標までの道しるべがある上で、結果を出すための効果的な取り組みについてじっくり学べる機会を得られることが一番教室で学ぶ最大の利点です。
一番教室は、「早慶合格の先を見据えた指導」「小手先の技術を追いかけるのではなく運用できる知識にしていく指導」を貫きます。